ヘッセン州のマールブルグ城の外観

マールブルグ城を訪ねて – ヘッセン州の隠れた宝石を探す心の旅

グリム兄弟も愛したロマンティックな古城

Landgrafenschloss Marburg in Hessen

マールブルクの旧市街を歩いていると、坂道の上に城の姿が見えてきます。

ラーン川沿いに広がる街を見下ろす丘の上に建つマールブルク城。長い年月をかけて、この城はマールブルクという街の歴史とともに歩んできました。

しかし、マールブルク城は単に「古い城」ではありません。

中世には城として存在し、13世紀にはヘッセン方伯の居城として発展しました。1529年には宗教改革をめぐる重要な会談の舞台となり、その後は要塞、刑務所、国家文書館へと役割を変えていきます。

そして現在は、歴史的な建築そのものを見学できるだけでなく、博物館としても公開されています。

マールブルク城の興味深さは、ひとつの時代の姿だけが残っていることではありません。

城、居城、要塞、刑務所、文書館、そして博物館。

時代によって役割を変えながら、この場所が使われ続けてきたことにあります。

この記事では、マールブルク城の歴史や見どころをたどりながら、なぜこの城が現在までマールブルクの街を見下ろし続けているのかを探っていきます。

マールブルク城の歴史をたどると、この場所が時代ごとに異なる役割を担ってきたことがわかります。

現在の城があるシュロスベルクには古くから城が存在していました。13世紀には、ヘッセン方伯ハインリヒ1世が、すでに存在していた城を若いヘッセン方伯領の居城として拡張しました。

こうしてマールブルク城は、単なる防御施設ではなく、政治と統治の中心として重要な役割を担うようになります。

城の歴史の中でも特に知られている出来事が、1529年に行われたマールブルク宗教会談です。

ヘッセン方伯フィリップ寛大伯の招きにより、マルティン・ルターやウルリヒ・ツヴィングリをはじめとする宗教改革の指導者たちがマールブルク城に集まり、聖餐をはじめとする教義上の問題について議論しました。

完全な一致には至りませんでしたが、この会談はヨーロッパの宗教改革史における重要な出来事として知られています。

その後、ヘッセンの分割によってマールブルクの地域が17世紀初頭にヘッセン=カッセル領となると、城は長く要塞施設の中核として利用され、さらに整備されました。

19世紀初頭には城の建物が刑務所として利用され、その後1870年から20世紀にかけては国家文書館として使われました。

つまり、この城山には長い歴史の中で、

城 → 居城 → 要塞 → 刑務所 → 文書館

という異なる役割が重なっています。

現在のマールブルク城を訪れるときには、「中世の城を見る」というだけではなく、時代ごとにこの場所がどのように使われてきたのかを想像してみると、また違った姿が見えてくるでしょう。

1981年以降、城は博物館としての役割も担っています。現在も歴史的な空間を歩きながら、マールブルク城そのものの建築や、この地域の歴史と文化に触れることができます。

マールブルク城の魅力は、ひとつの時代の建築だけでは説明できません。

中世の城として始まり、ヘッセン方伯の居城となり、宗教改革の重要な舞台となり、その後は要塞、刑務所、国家文書館へと役割を変えてきました。

そのため、城の中には長い年月の中で積み重ねられた歴史が残されています。

現在見学できる城内では、ゴシック様式の華麗な君主の広間「Fürstensaal」や、1288年に献堂された城の礼拝堂など、歴史的な空間そのものを体験できます。

また、西側の展示では、中世の塔を中心とした城から、何度も拡張・改築されたヘッセン方伯の城へと変化していった長い建築の歴史も紹介されています。

マールブルク城を訪れるときには、ただ「美しい城」を見るのではなく、

この場所は、時代によって何に使われてきたのか。

という視点で歩いてみるのがおすすめです。

そして城の外に出ると、眼下にはマールブルクの街並みが広がっています。

城と街を別々の観光地として見るのではなく、丘の上の城から街を見下ろし、今度は街から城を見上げてみる。

その往復の中に、マールブルクらしい旅の楽しさがあります。

マールブルグ城は、ゴシック様式の美しい建築が特徴です。城の最上部からは、マールブルクの町並みを一望することができ、絶景を楽しめます。特に、夕暮れ時に城が黄金色に輝く姿は、まるで絵画のように美しく、写真映えするスポットとしても人気です。

城内では、ガイドツアーに参加することもできます。ドイツ語や英語で行われるツアーでは、城の歴史や建築について詳しく学ぶことができるでしょう。

  • 城の展望台
    城の最上階からはマールブルグの街並みや周囲の美しい自然を一望でき、晴れた日にはその絶景がまるで絵画のように広がります。ここでの写真撮影は逃せません。
  • 中世の遺物と展示物
    城内には中世の騎士や王族に関する貴重な展示物があり、歴史好きにはたまらないエリアです。特に「騎士の間」の装飾も写真映えする美しい空間です。
  • 庭園と周辺の景観
    城の周囲には美しい庭園も広がっており、季節ごとの花々や緑に囲まれた散策も楽しめます。街は坂が多いので、歩きやすい靴が便利です。
城の名前マールブルグ城 (Landgrafenschloss Marburg)
所在地35037 マールブルグ, ヘッセン
公式サイトhttps://shorturl.at/CwqaG
開園時間

開館; 火曜~日曜 (月曜定休)
開館時間: 10:00~17:00
Wilhelmsbauの文化史コレクションは、改修工事のため現在閉鎖中

入場料通常料金: 8ユーロ、割引料金: 5ユーロ
おすすめポイント

中世建築の美、隣接の博物館、展望台からのパノラマ

訪問のヒント

歩きやすい靴、朝早めの市街地散策や城への訪問

最終更新日2026年9月2日

マールブルグ城は、ヘッセン州のマールブルグ市内に位置し、アクセスは比較的簡単です。

  • 電車でのアクセス: フランクフルトから電車で約1時間、マールブルグ中央駅下車。駅からはライン10番バスで約20分。少し遠いですが、徒歩でも可能な距離です。
  • 車でのアクセス: A5高速道路を利用し、マールブルグICで降りて市内に向かうと、城までの案内が出ています。駐車場は数に限りがあります。
  • 周辺の交通手段: 市内を走るバスやタクシーも便利ですが、徒歩でもアクセス可能です。特に徒歩の場合、途中の街並みや風景を楽しみながらの散策がおすすめです。

マールブルグ城周辺にも素敵な見どころがいっぱい!

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マールブルグ城で歴史を探求しよう

マールブルグ城は、単なる観光地ではありません。その古き城壁や塔を歩けば、まるで時間を遡るかのように歴史の一部を体験できます。グリム兄弟が学び、歴史的な出来事が息づくこの場所で、過去の物語が鮮やかに蘇ります。街を一望しながら、歴史と自然が織りなす魅力的な空間を心ゆくまで楽しんでください。

ドイツの古城完全ガイド 州別・域別まとめページは こちら

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Nori

東京生まれ、東京育ち。1993年よりドイツに在住。ドイツ国家公認バイリンガルセクレタリー資格を保持者。25年以上にわたり日系企業のトップ秘書として勤務。この経験で培った徹底した情報整理力と正確性、さらにほぼネイティブレベルのドイツ語を活かし、ドイツ語の現地資料に基づく信頼できる古城の情報を紹介。ガイドブックには載らない現地の息遣いと、確かな情報源を両立させた記事が信条です。訪問者の方に信頼できる「あなただけの心の旅」を提供します